2023年4月2日、坂本龍一さんが五日前に亡くなっていたことが所属事務所を通じて発表されました。
映画「ラストエンペラー」の音楽でアカデミー賞を受賞し、音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ」のメンバーとしても知られる世界的な音楽家です。
そこで今回は、坂本龍一さんの訃報を海外はどのように報じたのか?
また、世界中のファンはどのような反応をしたのか見ていきたいと思います。
【メディア・著名人編】坂本龍一の死去に対する海外の反応!
坂本龍一さんは2021年に直腸がんを公表。
その後も両肺に転移したがんを摘出するなど、1年で6回の手術を受け治療を続けていました。
しかし、2023年3月28日に帰らぬ人となってしまいました。
そして今回の訃報を受けて海外では以下のように報じられていました。
ロイター通信(イギリス)
ロイター通信は、日本の報道を引用し「日本の音楽家・坂本龍一が71歳で死去」と速報。坂本さんの人生を「音楽のために生きた」と表現し、学生時代、満員電車で通学する間、さまざまな音に耳を澄ませて楽しんでいたというエピソードを紹介。
https://mainichi.jp/articles/20230402/k00/00m/030/172000c
※ロイター通信は、イギリスのロンドンに本社を置く通信社で、世界最大の国際通信社です。
ワシントン・ポスト(アメリカ)
ワシントン・ポスト紙は「彼の生み出したテクノポップが任天堂のゲーム音楽にも影響を与えた」と紹介している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0f2b9b203e813c054d8ab0d843f027bc1cf2516f
※ワシントン・ポストは、アメリカで発行されている日刊紙です。
聯合ニュース(韓国)
韓国の聯合ニュースは「『ラストエンペラー』の作曲家、日本映画音楽の巨匠、坂本龍一が死去」と速報。2017年に韓国映画「天命の城」の音楽を手がけたことや、18年の釜山国際映画祭で「今年のアジア映画人賞」を受賞したことなどに触れた。
https://mainichi.jp/articles/20230402/k00/00m/030/172000c
※聯合ニュースは韓国の大手通信社です。
この他にも、韓国では朝のニュース番組でも伝えられるなど反響は大きかったです。
また、韓国国内で放送されているラジオでも取り上げられていました。
仕事中に聞いてる韓国のFM。海外の音楽を扱う番組で、坂本龍一さんの訃報をきちんと取り上げてくれて、日本人としてとても嬉しいし、改めて坂本龍一さんの偉大さを感じてる。#FM4U #RyuichiSakamoto
— Kanoko-Roronoa💙💛 (@Kanoko0910) April 3, 2023
環球時報(中国)
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報も、日本の報道を引用する形で速報。台湾の大手紙「聯合報」も、坂本さんが、がんで闘病していたことなどを説明した。
https://mainichi.jp/articles/20230402/k00/00m/030/172000c
※環球時報は、中国共産党機関紙であり『人民日報』の姉妹紙という位置付けで、海外ニュースを中心に報じています。
また、中国版ツイッター「ウェイボ」では、坂本さんの死去が一時的に検索トップになるほどの注目度だったそうです。
SUGA(韓国のアイドル「BTS」のメンバー)
韓国の人気アイドルグループ「BTS」のSUGAさんは、自身のインスタグラムのストーリーに黒い背景の画像とともに「先生、遠い旅が平安であることを願います」と追悼文を投稿しました。
SUGAさんは、かねてから坂本さんを自身に大きな影響を与えた音楽家の1人として挙げており、
過去には坂本さんの 「Merry Christmas Mr. Lawrence」 をカバー演奏しています。
そんな2人は昨年の2022年に対面していたことを、坂本さんが自身のエッセイの中で明かしていました。
エドガー・ライト(イギリス人映画監督)
「大きな損失だ。何という人生とキャリアだろう」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f13899ea5fcd2c56ecb14cbe6ca44d5892fab2e2
映画『ベイビー・ドライバー』『ラストナイト・イン・ソーホー』で知られるエドガー・ライト監督。
今回の訃報を受けて、坂本さんが残した功績に敬意を表していました。
バリー・ジェンキンス(アメリカ人映画監督)
「坂本龍一。唯一無二の存在」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f13899ea5fcd2c56ecb14cbe6ca44d5892fab2e2
2017年に「ムーンライト」でアカデミー賞作品賞を受賞したバリー・ジェンキンス監督。
生前の坂本さんを称えるコメントを発表されました。
ダンカン・ジョーンズ(イギリス人映画監督)
「この素晴らしいアーティストの家族と友人、すべての方に愛を贈ります。彼が手がけた心のこもった作品の一部になれたことに感謝します」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f13899ea5fcd2c56ecb14cbe6ca44d5892fab2e2
ダンカン・ジョーンズさんの父は、映画『戦場のメリークリスマス』で坂本さんと共演。
自身も映画監督として『月に囚われた男』『ミッション:8ミニッツ』などを手がけています。
その他
坂本さんと楽曲の共作などで親交のあったイギリス人歌手のデヴィッド・シルヴィアンさんは、インスタグラムに坂本さんの後ろ姿の写真を投稿。
かつて坂本龍一と共演した元ジャパンのデヴィッド・シルヴィアンは彼のInstagramのストーリーで坂本氏を追悼している。 pic.twitter.com/TfqyH26wXo
— 浦本 立樹/setsu (@taz_ura) April 2, 2023
アメリカのヒップホップグループ「ザ・ルーツ」のドラマーであるクエストラブさんは自身のインスタグラムに
「あなたの才能に感謝します。どうもありがとう、坂本龍一」と投稿。
続けて、「名前に馴染みがないかもしれないけど、神のような影響を与えた人」と、坂本さんがアーティストらに「神」とあがめられていたことを明かされました。
【ファン編】坂本龍一の死去に対する海外の反応!
では、ここからは坂本龍一さんの世界中のファンの声を見ていきたいと思います。
中国
「(数年前に)オンライン音楽会があって深く彼を知りとても好きになった。いつか彼のCDを買おうと思っていたら…彼の死は人々を悲しませますね」「多くの音楽を作ってきた偉大な音楽家が亡くなったのはとても残念。彼は宮崎駿さんと同様に小さい頃から私の成長と共にあったので」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2d582cbfb43ee2510f0c781a24f8be1feb36c9c
中国といえば、坂本さんが作曲を手がけた映画「ラストエンペラー」の舞台となった地です。
そのため以前から多くのファンがおり、今回の訃報を受けて坂本さんのレコードやCDを買い求める人の姿もかなり見受けられました。
イギリス
坂本龍一さんの訃報に衝撃を受けたのだけど、彼は海外でもかなり活躍されていて、私のイギリスの友人たちにも訃報は届いたらしく、数年ぶりに懐かしい友人から連絡がきた。
— ぷるにゃん (@burunyankov) April 3, 2023
お互いに近況を報告したりで、久しぶりに楽しく話ができて、まさにバタフライエフェクトだけど、坂本さんの偉大さを実感した。
上記の方いわく、数年間連絡を取っていなかった友人から坂本さんの訃報を受けて久しぶりにメッセージが来たとのことです。
坂本さんの母国にいる友人にまで連絡を送るということは、かなりの衝撃だったと見受けられます。
その他
本当に彼は天才だよ。
一度でも彼のステージを見ることができてよかった。(イギリス)
坂本は真の天才だったね。(アメリカ)
素晴らしい音楽を本当にたくさん残してくれたね。
最後の作品が良い例だよ。(ドイツ)
本当に悲しいニュース。
2017年のasyncは、今でもグラウンドブレイクを起こせることを示した本当にすごい作品だった。(ブラジル)
坂本は究極のアーティストだと思うな。
他に類のない本当にすごいキャリアだった。(イギリス)
音楽監督の仕事を始めたばかりの頃に、2つの映画作品で関わることが出来たのは幸運だった。
龍一と一緒に働けて本当に嬉しかった。
めっちゃ才能があるのに、気さくでよく笑う人でもあった。
たくさんの素晴らしい音楽をありがとう。(イギリス)
心からのお悔やみを申し上げます。
2006年にポルトガルのCasa da Músicaでコンサートを聴けるという名誉に預かった。
本当に良い思い出だよ。(ポルトガル)
自分が作曲家になったのは坂本龍一がいたからだ。
「Marry Christmas Mr. Lawrence」を聞いて音楽にのめり込むことになったんだよね。
どうか安らかに坂本龍一。
あなたがもういないのは本当に寂しいよ。(アメリカ)
彼の音楽が大好きだったよ。
ロンドンのホールで坂本さんのライブを見たこともある。(イギリス)
最近彼の健康状態が悪化しているのは知ってた。
だからこの日が来るのは予想していたけど、それでもやっぱり悲しいよ。
彼はまさにレジェンドだった。
彼の影響力は計り知れないものがある。
今日は本当に悲しい日だ。(韓国)
最も好きなピアノ曲はあなたの作品です(中国)
このように坂本さんの死後、世界中から追悼の声が寄せられました。
亡くなってから偉大さが分かるとよく言いますが、本当に今回の坂本さんを見ていて再認識させられましたよね。
私自身も今あるものが当たり前だと思わずに、常に感謝の気持ちをもって接したいなと思いました。
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